大学の罠

2010/02/08 14:23┃登録者:おバカな名無しさん◆XqzZbxPY┃作者:名無しの作者
今思えばあれは大学の罠だったのだ。
まずホテル。
学部別に分かれるのかと思いきや、何故か法学部と医学部が一緒。
ここで既にわけが分からん。共通点なんてナッシングじゃないですか。まあ、それはいい。些細なことだ。
それより六畳に6人押し込めるってのは何事だ。アホかお前ら。そうかアホなのか。
しかもエレベーター使用禁止って何。俺らどこの中学生? 飯も精進料理みたいな糞不味いものしか出て来ないし。肉出せ肉。それだけじゃない。ここからが本番だ。
絶賛不満爆発寸前な俺達は夜の8時頃にバスにのせられた。
なんかサークル紹介ってのをやるらしい。アホか。ここでやればいいじゃねぇかこのアホが。
で、その行き先に着いた途端誰もが絶句した。
―トンネルを抜けると、そこは桃源郷でした。
綺麗って言うか可憐。豪奢。アホかってくらいゴージャス。芸能人で言うと叶野姉妹。
しかもこのホテルは経営学部が泊まってるところらしい。アホか。お前ら何してんの?アホじゃね?
なんか知らんがエレベーターが透明なんだよガラス製。金持ちっぽい。しかもエスカレーターまで付いてる。
俺らが必死で7階まで階段登ってるのに経営学部はエスカレーターで優雅に上がって行く。このアホ共が。
アホだよお前ら。そんなんじゃ足腰弱ってジジイになったら腰曲がるね。間違いないよこのアホ。
そもそも何でエスカレーターとエレベーター普通に使ってんの?アホだろ。
てか確か同じ金額払ってんだよな?このオリエンテーション。アホだ。アホとしか言えない。
アホみたいに長いサークル紹介が終わってようやく元のホテルに戻る。
なんかやけに寂れたホテル。芸能人で言うとはなわかテツandトモ。
虚しくなったからさっさと寝ようとしたけど空腹で眠れない。
アホだ。おやつなんか持ってきてねぇよ。俺はアホだ。騙された。周りの連中も眠れないらしい。
眠いのに寝れなくてみんな目がギンギンに血走ってる。アホかってくらい怖い。
「せつこ、ドロップ舐めるか?」
「ドロップ嫌や!もっと腹の膨れるもの食べたい!」
「堪忍や…。ここの売店、飴と煎餅くらいしか売ってへんのや」
「嫌や!せつこお肉食べたいねん!」
「せつこ!それ肉やない!まくらや!」
こんな会話がそこら中で繰り広げられる。
世紀末だ。ここだけ世紀末が訪れたんだ。
ドジッ子の恐怖の大王が何かの勘違いで俺達を滅亡させようとしてるんだ。アホか。俺は萌えないからな。
絶対に萌えてなんかやらないっ!
「俺、医者になったら癌の特効薬作るよ。そうすれば俺達の後輩がこんな目に遭うこともなくなると思うんだ」
「そうか…。頑張れよ!俺は3年になったら司法試験受けるんだ。出世して最高裁の判事になって、経営学部の連中が立ち上げた会社が訴えられたら片っ端から有罪にしてやるよ」
閉店した売店の前では悟りきった顔をした奴らが夢を語り合っていた。
学部を超えた友情か。微笑ましいことだ。
ここで俺はようやくこれが全て仕組まれたことだって気付いた。
つまり経営学部をスケープゴートにして俺達にやる気を出させようってんだろ?粋なことするぜ。
他の学部の連中も同じような状況になってるんだろうな。皆で経営学部を目の敵にして…。
発案者の思惑通りってことか。フフ…俺もヤキが回ったもんだ。
まあ、少しは勉強頑張ろうって気にはなったかな…。
全く…。降参だよ。全面降伏だぜ。
お前ら最高だ!
とりあえず金返せアホ。

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